病害虫管理

img

さまざまな病害虫がカカオ農園に被害をもたらしており、その種類は国や地域によって異なります。そのため、病害虫を防除するための対策や利用可能な手法も、対象となる病害虫によって異なります。

病害虫管理は常に、使用する防除資材、管理手法、そして病害虫に対して耐性または抵抗性を持つカカオ品種の利用を組み合わせて行う必要があります。そのためには高度な専門知識が求められます。適切に管理されない場合、病害の発生を制御できなくなるリスクが高まるためです。

ココアホライズンでは、総合的病害虫管理(Integrated Pest and Disease Management: IPM) を推奨しています。IPMでは、

  • 潜在的な被害を軽減することが可能である
  • 農薬は必要な場合にのみ使用し、病害の拡大状況を綿密にモニタリングすることで使用の必要性を判断する
  • このアプローチの実践には深い知識が必要であり、適切に運用すれば農薬使用量を大幅に削減できる
  • 農家の積極的な参画が重要である

一方で、カカオ膨梢病ウイルス(Cocoa Swollen Shoot Virus: CSSV) のような病害については、IPMだけでは不十分であり、追加的かつ異なる対策が必要となります。病気のさらなる拡大を防ぐためには、抵抗性を持つ苗木の育種や、感染した農園の適切な管理方法を理解することが不可欠です。

特に西アフリカでは、カカオ膨梢病ウイルス(CSSV)の脅威が深刻化するなど、病害虫による圧力が高まっています。これを受けて、私たちは2024/25年度にコートジボワールで100ヘクタール規模のCSSVパイロットプロジェクトを開始しました。この取り組みは、病害の発生が深刻な地域において、CSSV対策を包括的に進めるための枠組みを提供するものです。