カカオ栽培
世界のカカオのほとんどは、赤道直下の遠隔地の零細農家によって栽培されています。彼らは、貧困、カカオの木の老朽化、土壌の劣化、清潔な水や電気、舗装道路、質の高い教育といった必要不可欠なインフラの欠如といった、経済的・社会的・環境的課題に直面しています。
また、児童労働の高い発生率やジェンダー格差といった人権問題も、カカオ生産コミュニティの持続可能性に影響を与えています。特に女性は、スキル習得や収入創出の機会が限られている状況にあります。
さらに、気候変動による気温上昇、降雨パターンの変化、異常気象の増加、病害虫の発生拡大などが、カカオの供給と農家の生計にさらなる圧力をかけています。
今後、カカオを取り巻くリスクはさらに高まると考えられます。私たちが直接支援する農家も、不安定な気候、樹木の老齢化、収穫量の低下、病害の発生、生産性やレジリエンスを向上させるためのソリューションへのアクセス不足といった課題に、ますます直面することになるでしょう。
こうした状況は、強靭で持続可能なカカオサプライチェーンを実現するために、カカオ農園の再生と継続的な投資が急務であることを示しています。その実現には、お客様、パートナー、そして私たちの使命に共感するすべての人々が力を合わせて取り組むことが不可欠です。
カカオの木 - テオブロマ・カカオ
「テオブロマ」という言葉は古代ギリシャ語に由来し、「神々の食べ物」を意味します。
学名 Theobroma cacao(カカオノキ) は、中南米からアフリカ、インドネシアにかけての赤道地域で生育する熱帯樹木です。野生では高さ12~15mほどまで成長しますが、収穫作業をしやすくするため、多くのカカオ農家では樹高を4~8m程度に管理しています。
カカオの花は一年を通じて咲き、幹や主要な枝から直接生えます。一年の間に数千もの小さな花が咲きますが、実際に果実へと成長するのはそのごく一部です。また、それぞれの花の開花期間はわずか1日で、受粉後、カカオポッド(果実)が成熟するまでには約5か月を要します。
カカオポッドは 「カカオフルーツ」 とも呼ばれ、成熟すると赤色、黄色、紫色などさまざまな色になります。大きさや形状にも幅があり、長さは一般的に15~35cm程度です。
1つのカカオポッドには約40粒のカカオ豆が含まれており、それぞれの豆は長さ1~3cmほどです。カカオ豆は甘みのある果肉(パルプ)に包まれています。
フォラステロ
最も一般的に栽培されており、世界の供給量の約80%を占めています。
クリオロ
トリニタリオ
他の2品種の交配種で、堅牢さと風味を兼ね備えています。
世界のカカオ生産量
最大の生産地域は西アフリカで、世界のカカオ生産量の71%を占めています。なかでもコートジボワールが最大の生産国であり、ガーナがそれに続く第2位の生産国です。両国を合わせると、世界のカカオ生産量の50~60%を担っています。西アフリカに次ぐ主要生産地域は、中南米およびアジアです。